俺にはこんなイケメン様が近くに居るのだ。
恋慕の眼差しがないわけがない!!
そう思って周りを見回したのだが…
「…あれ?」
皆さんどうして俺たちから視線を逸らしてるの?
そう思って草笹先輩を見ると、一瞬、彼の龍でも射止めるかのような殺人鬼のような鋭い目を目撃した。
「…あ、槙。どうした?」
が、しかしいつものように爽やかなキラキラ笑顔を向けられた。
…あれは、気のせいだったのかな?俺の見間違い…?
「なんかあったのか?」
うん。きっと見間違いだ。こんな素敵な笑顔を浮かべる人が殺人鬼の目をするだなんてないないないない。絶対ないよな。草笹先輩ごめんなさい。
こんな優しくしてもらってる人に俺はなんて事を…
俺は罪悪感にさいなまれながら、ラーメンをすすったのだった。


