「俺は縛って大人しくするより抵抗される方が好きだ」
真顔で言うな――――！！！
つかせめて、縛るより槙君の自由を尊重したいと言えよ！
思いっきり姉貴がルンルンしてるじゃねーか！実の弟の妄想で。
さんはい。ゲボロロロ…ぐはっ…今度はスプーンの持ち手で突き刺しますか。そーですか。
「私の前でいつでもそいつで良いなら襲ってあげてね。きゅるん」
その腐った語尾は何だ―――――――――！！？
あー頭痛い。あ、そうか。今さっき姉貴の持つおぼんが飛んできたのか。
…というより、会わない数か月の間に姉貴の恐ろしさが進歩している。今までなら当たった事にはすぐに気付けるスピードだった。
包丁然りおぼん然り、俺って律と会長居なかったら、あの世へ送られたことにも気づかず成仏しないまま律に話しかけ無視される日々を過ごしていたんだろうな。…考えただけで泣けてきた。
でもとりあえずはそんな夢の話は置いといて。
