ハァハァハァ...
全然居ない。律さん居ない!
普通はここで会わせてくれてもいいんじゃねーか!?ひどくね!?
後、探してないのはここだけだ。
律のお気に入りの人気のない場所、トイレ、教室と探したけれどいなかった。選挙場には絶対いなかった。居たら、会長の魅惑に俺が踊らされずにすんだはずだ。律さんなら必ず俺を止めてくれてたはずだ。
きっと律は学校へ来ていない。
校内ですれ違ったという可能性も考えられるが、3周もしたんだ。確率は低い。
俺は扉の前に立ち、鍵を取り出し開けた。
奥へ進むと俺の予想通り律が居た。
「......槙...」
しかし、目の前の光景は予想していなかった。いや、出来なかった。
律さんは俺の予想外の帰宅に暫し固まっている。
「............律、コレ.........」
だけど俺はそれ以上に固まっていた。
俺はなんとか震える手でテーブルの上の物を指差すと、律は淡々といつものように言った。
「今日はお前の誕生日だろ。おめでとう」
り--------------つ!!
もう俺やっぱり律が大好きだ!俺はためらいなく律の胸へダイブした。
朝早く俺を追い出したのは精力処理じゃなくてこのテーブルにある料理を用意するためだったのですね!!
俺間違ってました。ごめんなさい。
ですよね!律はそんな事しなくても相手はわんさかいますよね!


