「皇のお願いでもダメだったね」
「というより、俺慣れてないのに無茶ぶりやめろよな」
「あぁ、悪い。誤解は後日といておく」
「とかいってお前は会う口実を作り仕事をサボる気だろう」
「会う口実に、ってのは合ってるが俺は蛍のアニキみたいに職務怠慢はしない」
「...ならかまわないが」
「しっかし、あんなにデレた皇初めて見たよ」
「可愛いだろ?」
「うん、そうだね。まつ毛長いし目は綺麗だし、髪サラサラだったし可愛い美人だったね」
「俺が見つけたんだから。手、出すなよ?」
「誰も皇にかなう奴なんていねーだろ...」
そんな会話が生徒会室で繰り広げられているとは思ってもいない本人は今なお校内を走りつづけているのである。


