「ももも、もしや生キス写真プレゼントとかありますか!?」
「そうだな。槙が絶対生徒会に入って辞めないと誓えば俺がお願いしてやるよ」
さすれば俺のバージンは守られて無事お婿さんにいけるのか...!!
「それなら勿論......」
『お前と居ると退屈しなくて楽しいからな』
何故、今律の言葉が頭をよぎったのか分からない。
だけどこの時、何故か俺の気持ちはスッと冷めていて。
キスシーンなんて今まで通り盗撮でもすれば良いじゃないかと言うことに気づく。
何を俺は動揺していたのだろうか。
「勿論...お断りします。じゃ!」
俺は全速力で走った。多分、スタートダッシュは俺の方が速いし追いつかれる事はない。
だけど俺は走った。
何となく律に会いたかった。
律に会えるまで俺はずっと走り続けたんだ。


