気がつくと、俺はソファの上で寝かされていた。
「お、槙。気づいたか?」
見ると、ボサボサヘアーの地味男が俺を覗き込んでいた。
「...お腹、空いた...」
「はい、コレだよな?確か香川の手作りなんだって?凄いよな」
俺は草笹先輩に律のお手製サンドイッチを手渡されると、さっそくいただきますをして食べ始めた。
「うまー!やっぱり生き返る!律の手作りは最高だ!」
「ちっ...」
あれ?
今舌打ち聞こえたの気のせいですよね?
「ごめんね、槙君。
皇が保健室にはどうしても連れて行きたくないって言い出して。ベッドじゃないから休めなかったよね?」
「当たり前だろう。今の槙を見せたら、確実にあのエロ星人に襲われる」
まぁ、俺じゃなくても保健室の先生は手当たり次第襲っていると噂の絶えないお人だからな。
俺も窓とかドアからトライしてBLシーンをおさめようとしたけど鍵かかっててダメだった。
証拠がないから教師解雇には至ってないのだろう。彼は抜かりない。
でも、保健室から喘ぎ声は聞こえるのだ。くそう。いつか攻略したい場でもある。
何でも保健室の先生曰わく、精力処理を手取り足取り教えているのだとか。男同士だからな。問題にはならないんだ。
「はい、眼鏡。鼻血ついてたから洗っといたよ」
あぁ、素顔見られちゃった。
律、ゴメン。
でも、言い訳させて?
ここに居る皆、イケメンなんだ。


