今日は、誰もいなかった。
強く風が吹く。
この風で全てを追い払ってほしい…。
「菜ノ香…」
後ろからあたしの名前を呼ばれた。
間違うはずがない。
この声は…
「桐子っ!!」
来てくれた!!
「あの…ごめんなさいっ…」
えっ…?
なんで桐子が謝るの??
「応援してるって言ったのに…結局私は菜ノ香をいじめてる…。菜ノ香を辛い思いにさせてる偽善者なんだって…」
桐子…。
そんなことないよ!!
「でもっ…やらないと私をいじめられる…からっ…!!ヒック…ヒッ…」
「うん…大丈夫だよ。桐子はなにも悪くない。だからもう泣き止んで…?…ね?」
「うんっ…うんっ…」
桐子も辛いんだ。
その、辛い思いをさせてるのがあたしなんだ。
誰だっていじめられたくないはずだもんね…。
「本当にごめんなさい…。さっきも、あたし真犯人を知ってるのに…なにも言えなくて…」
「うん…、って…え??真犯人!?」
桐子が真犯人を知ってるの!?
それはかなりの手がかりになる!!
「うん。多分、真犯人だよ。ケータイと財布を菜ノ香のロッカーに突っ込んでるの見えたから…」
「そっ…それで犯人は…!?」
心臓の動きが早くなる。
すごい、ドキドキしてる…。
きっと、これさ期待と不安だね…。
「犯人は…
りいやだよ。」

