私は全力疾走した。
屋上まで死にもの狂いで。
そして屋上は私の特等席。
ここなら誰もいないから楽になれる。
けれど今日は誰かいたんだ。
ふわっと風がふいて髪の毛が揺れた。
「…菜ノ香?」
いきなり声をかけられてビックリした。
なんであなたがココにいるの?
「桐子…」
桐子とはこの間からしゃべれないでいる。
ウチのクラスのみんながあたしを嫌っているから。
どうせ桐子もあたしが嫌いなんだ。
「あたしね…」
桐子が先に話し出した。
「今のクラスが嫌いなの。だって親友だった菜ノ香がいじめられてるんだもん…」
そうだよね…。
「だよねぇ…。親友"だった"もんねぇ…」
もう桐子にとってあたしは…
ただの友達なんだ。
いや、もう友達だとも思ってないんだろーな…。
「あたし…今も菜ノ香のこと親友だって思ってるから」
えっ…?

