「最近、出番が増えてきたんじゃない?」
佐奈がモデルとして活躍していると、友達としては、やっぱり嬉しいものだ。
だけど、何も見なかったふりをして、ここ数日、ずっと平然を装っていたあたしは、そうやって喜びながらも、引きつる口元を隠すことで必死だった。
雑誌の中の彼女を見ていると、複雑な気持ちになる。
佐奈は、誰が見ても可愛い女の子。
メイクの勉強をして、可愛い洋服をたくさん買ったとしても、あたしなんかが佐奈に勝てるわけがない。
「うん。ファンレターも届くようになったの」
照れくさそうに肩をすくめる佐奈。
いつもと変わらぬ態度の彼女を見ていると、あの日、この目で見た光景は夢だったんじゃないか、と思ってしまうくらいだ。



