何を言わしてもハモる。
意見が常に揃うんだ。
だからなのか、これまで一度も喧嘩を見たことがない。
「若屋兄弟の挨拶が終わったところで、幹部補佐、黒崎時雨です」
よろしく。と言う時雨の足はガクガクで。
まぁ仕方ないよな。
幹部の中で唯一の高1。
周りは高2で、その中にたった1人高1で緊張しないわけがない。
時雨は、チーム唯一の黒髪でよく
「なんで、輝夜蘭に入ってるのに染めないんすか?」
って中学生から迫られてる。
「そうだなー。輝夜蘭に入ったら染めなきゃいけないって、ルールはないんだ。だからかな。あぁあと、俺の似合う髪色が黒だからだよ」
ほら。と言って時雨が金髪にした写真を見せる。
「時雨さんは黒髪がいいです!!」
と、言われては「ありがとう」と返している。
時雨は確かに黒髪じゃないとダメだ。
輝夜蘭のメンバーは、金髪が少ないことでも有名で、数えるほどしか居ない。
幹部でも、朔以外はみんな茶髪。
一番の強さを誇るくせに、一番いかつさが足りないチームは、輝夜蘭だけなんだとか。
一通り自己紹介も終わり、朔のお喋りタイムとなった。
