始めの一歩。





好きな人の前で、変なとこ見せたくない。


嫌われたく、ない。


そんな思いばかりが先行して、…最終的には彼の顔を見るのも恥ずかしくなって。


いつしか視界の端ギリギリに彼の姿を捉えるだけで、自分を満足させるようになり。


……そうして、1年の時よりもっと、彼との距離が開いたように感じていた、そんな5月ある日。


















奇跡は、突然やって来た。