始めの一歩。





***



「……という訳だったんだよ」


「うっわ、そいつキモッ!!」



どこのどいつだ!!ぶっ倒すっ!!


日曜日の、人でごった返す駅の改札前。


3日前の出来事を話した瞬間、友達はそう言い放って拳を握った。…その気迫が逆に怖いよ。


しかも、ホールに響いた友達の声に反応して、いろんな人が振り返るから恥ずかしい。



「ね、でも、大丈夫だったし、」


「今回大丈夫だっただけでしょ!!次どうなるかわかんない!!」


「ん…確かにそうなんだけど」


「だけど、じゃなーいっ!!」


「ちょ、お、落ち着いてっ」



いきり立つ友達を静めつつ、私は自分の腕時計へ視線を走らせた。