あたしの好きな人は…



チャイムが鳴ると同時に授業が終った。

ホームルームなんかあっという間で、あたしは掃除をサボって理科準備室に直行した。

今すぐ会いたい。
新太先生に会いたい!!


『せんせっ!!』

勢いよくドアをあけたら先生は、コーヒーを飲んであたしを待っていた。

「早いね」


そりゃあそうだよ。
先生に会いたくて会いたくて仕方なかったもん。
走ってきたんだもん。

『先生のためだよ☆』

「そりゃどーも。」


相手にされてないことくらいわかってる。
好きって言ったってうなずいて流される。
それでもいいの。
あたしは好きだから。