あたしの好きな人は…



「ここ。」


先生は、あたしが昨日寝ていた先生の部屋と思われる場所から顔をだした。


『あたし、なんか元気になったよ☆』

先生がきっと、看病してくれたんだと思う。
昨日の熱が嘘のように体長がいいから。

「じゃあ帰るぞ」

『ぇ…』


もう帰るの?
まだ朝なのに・・・。
いつものあたしならきっとすぐにそう言ってたんだろうけど。
今のあたしなはとても言えない。
先生に迷惑かけただろうし。

『…ぅん!』

いつもよりすぐに言うことを聞くあたしに先生も少しびっくりした様子だったけど、車のカギを手にとって玄関にむかった。

「これ」

先生は大きな袋をあたしに手渡した。
その袋には昨日雨にうたれた制服がクリーニングされ、綺麗にたたまれて入っていた。

『ぁ、ありがとぉ』


私はいま、先生の部屋着をかりている。
私もクリーニングして返さなくちゃっ。
玄関をでて、また車で2人きりの空間。