そんなあたしに先生は
「それ、ココアだから」
ココア?
口をつけて飲むと。
程よい甘さと温かさ。
先生はあたしのこと、気づかってくれてたんだあ…。
気のせいか、今までで1番美味しいココアかもっ。
先生があたしにつくってくれたココアだから。
『美味しいー』
体があったまる。
クラクラする頭を落ち着かせた。
でも…、
もう帰らないといけないんだよね。
帰りたくないなぁ…
『先生…まだ一緒にいたぃ…』
先生の、目を見ないでわがまま言ってる自分。
だって、断られることわかってるから。
でも。
本音を言っちゃうの…
まだ一緒にいたぃの…
ごめんね先生。

