海賊王子ヒースコート


掟。

それは自分達を縛るためにある独自のルール。

どの海賊団にも掟なるものがあるが、重視される内容はそれぞれ違う。



「…慈悲の心を忘れるな、か」


ダリウスがふっと笑う。

これがクレマン海賊団の一番の掟だ。


「彼女に対する慈悲を忘れないで下さい。強姦の後に輪姦なんて、人として軽蔑しますよ」


ヒースコートの意見にキャンディスも同意する。

「恨みがあるのはギルバート・ロックウェルにだけ。この子は関係ないでしょ?」

「だけどよ、婚約者をボロボロにして返せばスッキリすんだよ。くそったれの悔しがる面が拝めんだろ?」


これが、ダリウスがアイリーンを連れて来いと命じた理由。

なおも引かない船長に、ヒースコートが「では」とある提案をした。