「奴らの行為が富豪に対する制裁だと思われたら、死刑など望み薄です」
国民の意思によって左右される判決。
「…全く!!規定が変わった当初は死刑が減って良かったって思ったけど…身内が絡むとやっぱり殺したくなるわね…!」
綺麗にカールしている髪の毛を弄りながら、ぶつぶつと未来計画を呟くヴィンセント。
「まあ、よしんば死刑にならなかったとしても終身刑…。あとは、慰謝料がっぽりいただこうかしら」
「慰謝料…?」
リチャードが首を傾げる。
「アイリーン嬢のためにですか?さっすが~重度のシスコン提督ですね」
「違うわ!まあ…それもあるけど、妹思いな私の心を苦しめたことに対する慰謝料よ!!」
呆れ返る少佐。
プリプリと怒る提督。
そんな彼らを横目に、ギルバートは服のポケットに入れていた銀の懐中時計を握り締めた。
自分を呼ぶ婚約者の声を思い出しながら…。



