海賊王子ヒースコート


紙に書かれたそれを近くにいたハワード中尉が受け取り、ギルバートに渡す。

銀髪の大佐は黙読するとヴィンセントに報告した。

「ジョン・スレードなる人物からの嘆願書です」

「スレードねぇ。あんたの師匠ってやつかしら?」

ギルバートから嘆願書を回され、ヴィンセントも内容に目を通す。

「その通り!これで五人だぜ」

「あのね、五人でも少ないわよ。下っ端海賊だって一人五十くらい嘆願が必要なんだから」

「死刑を回避するにはね」と付け加えてヒースコート達を見る。

レイバンとアイリーンは同じ心境で法廷の出入口に視線を向けた。

「まだかよっ」

「皆さん…」


未だ現れない仲間達。

不安は募るばかり。


「これ以上いないかしら?」


裁判官ヴィンセントが法廷内をグルリと見渡した、その時。