海賊王子ヒースコート


「数というより、人を殺したって時点でアウトだよね。なんで死刑になんないの?」

追及者補佐としてギルバートの隣にいたリチャード少佐が最もな意見を述べる。

しかしギルバートは無視して報告を進めた。

「ヒースコート・サリンジャー。クレマン海賊団の砲術長。彼の指示により沈められた戦艦の数は二十以上。どの海賊団よりも多い数です」

「ほう、やるじゃないかヒース。私の時なんて、せいぜい十くらいだったよ」

ニコニコして息子を褒めるアーロン。

ヒースコート達の席まで声は届いていないだろうが、隣にいたアイリーンはバッチリ聞いてしまった。

「これにより海兵およそ二百人が未だ行方不明」

「未だ行方不明?セルディスタの戦艦を沈めたのなんて半年も前だぞ。もう死んでるんじゃないか?そいつら」

真面目に答えたつもりだったが、ヒースコートの発言も提督の神経を逆なでした。