海賊王子ヒースコート



 「いよいよですね、船長」

読んでいた聖書を閉じ、ヒースコートはベッドに寝転がるダリウスを見つめた。

「ああ~。やっとかぁ~」

むくりと起き上がって伸びをする。

「船長。寝癖、ついてますよ」

「あ?べつにいいじゃねーか」

「公衆の面前に出るんですよ?見た目ヒドイと笑い物です」

「いちいち細っけーな、テメーは」

文句を言いながらもダリウスが自分の髪を撫でていた時だった。

カツンカツンと高らかな靴音が廊下に響いた。

「お出ましか」

ボソリと呟くヒースコート。

彼の言う通り、ヴィンセント、ギルバート、それからリチャードが現れた。


「今から法廷に移動するわよ。ついてらっしゃい」

偉そうにヴィンセントが話す間、リチャードが檻を開けて二人を出す。