海賊王子ヒースコート


ここでアイリーンはポンと手を打った。


(そうでした!船に乗っていた時、ダリウスさんが…!)


――アーロンって奴。俺様の親父、タイタスの右腕だった


何気ない会話でのこと。

ダリウスはアーロンのことを「強くてフトコロのデケー奴」と称していたではないか。

タカビーとも言っていたが。


「あんたがアーロンなら話が早ぇや。頼む!船長とヒースコートがピンチなんだ!力を貸してくれっ」

「今の船長はダリウスかい?ヒースコートもピンチって……もしや海軍絡みかな?」

「当たり!スゲー!よくわかったな!」

「ははっ、今も昔も海軍とは仲悪いからね。クレマン海賊団は」

呑気に明るく笑う父親に対し、ファビウスは切羽詰まった表情で怒鳴った。

「笑ってる場合じゃないよ父上!兄上が海軍の奴らに捕まったんだ!檻から出すよう命令してよ!」