「ごめんなさい、父上。僕、どうしても兄上に会いたくなって…」
「そうか。すまないね。ヒースコートに会えないのは私も辛いんだよ」
素直に謝る息子の頭をよしよしと撫でながら国王陛下はやっと客人の方を向いた。
「おや、失礼!気がつかなかった。お客様かな?」
オースティン王。
改めて真正面から見て、アイリーンはドキリとした。
端麗な容姿に甘い微笑。
二児の父親だから歳はそれなりに取っているのだろうが、ヒゲは一切なく若々しい。
そして、笑った雰囲気はヒースコートにとても似ていた。
「ファビウスのお友達かい?」
ニコニコしながら国王陛下も空いているソファーに腰かける。
彼の服装はファビウスと同じ、セルディスタ貴族独特の青地に金色の刺繍が施されたもので、彼はさらに白のマントを上から羽織っていた。



