海賊王子ヒースコート


「ファビウス、様…?」

「お帰りに、なられた…?」

聞き間違いかと、二人して顔を見合わせる。

そんな時、門が自動で開いた。

「よし!我が家を案内してやろう。入れ」

スタスタと王宮に向かって歩き出すファビウスに、レイバンとアイリーンは固まるしかなかった。


「マ、ジ…?あの坊ちゃん……ここに住んでるってことは…王子様…なのか?」

「しかも、ヒースさんはファビウスさんのお兄様…ですよね…?」

「てことはヒースコートも……王子様ぁあ!?」

とんでもない事実に気づき慌ててファビウスの後ろを追いかける。


「おおい!ちょっと待て!マジでテメー、いや…貴方様は、その…!」

「何をどもってるんだ?」

「ファビウスさんは、この国の王子様なのですか?」

代わりにアイリーンが問えば、ファビウスは偉そうに踏ん反り返った。


「もちろん!この僕こそがサリンジャー王家の血を引くれっきとした王族!第二王子のファビウス・アーノルドだ!」


決定的である。

彼が第二なら、ヒースコートはこのセルディスタ王国の第一王子ということなのだ。