海賊王子ヒースコート




 首都トゥドゥール。

この都市の中心には王宮があり、町全体は高い城壁でグルリと囲われている。

城壁の門を通過して町中へ入ると、真っ直ぐ王宮に伸びるメインストリートが現れ、遠目からでも派手な王宮が目につくようになっている。


「あれが有名なセルディスタの王宮ですか…」

実は初めて首都にやって来たアイリーン。

窓から顔を出して王宮を眺め、その美しさにしばし見惚れた。

太陽の光を浴びて金色に輝く屋根。

大理石でできた建物には屋根と同じ金の装飾が施され、白と黄金の調和が眩しくもあり美しくもあった。

「たまに見ると感動すっけど、毎日見てると飽きるぜ」

トゥドゥール出身のレイバンがゲッソリとした表情で溜息をつく。

すると、ファビウスが反論した。

「何を言うか!あんなに素晴らしい王宮、毎日住んでたって飽きないぞ!」