聞き覚えのある声が響いた。

声の主を見れば…。

「レイバンさん…!?」

頬に傷のある金髪青年、レイバンが立っていた。

「なっ、なんだ。連れがいたのか…」

睨みつけてくるレイバンから距離を取り、海軍の男性はすごすごと退散してしまった。

「へっ!勝った!」

ニカッと笑ってガッツポーズ。

そんなレイバンの手をアイリーンはギュッと握った。

「レイバンさん!良かった!皆さんはどちらにいらっしゃいますか!?ヒースさんから皆さんと合流するように言われて…」

「ス、ストップ!まず手ぇ放して!いくらヒースコートいないからって、なんかヤバイ気がするぜ!こういうのはっ」

「あっ、すみません。勢いで、つい」

言われて手を放したアイリーンは、うっかり失念していた感謝の言葉を口にした。

「それに、先程はありがとうございました。助かりました」

「いや~、なんか悪かったな。オレの女とか言っちゃって」