「うるさいですよ。船長命令なんですから、さっさと折れなさい」
今まで部屋にいた長身の男性が、質の良い衣装を持って甲板に出てきた。
「ランバート、用意はできたか?」
船長に問われ、衣装を持った男ランバートは、かけている眼鏡の中央を中指でクイッと押し上げた。
これは彼流のイエスという意味だ。
「よし。じゃあ、レイバンとヒースコートは着替えて客に紛れ込め。俺様とランバート、以下体力のある奴はこっから崖を登って侵入する。いいな野郎ども!!」
咆哮のような雄叫びが甲板中に響いた。
ブラックエンジェル号には合計二十人くらいの人間が乗っている。



