海賊王子ヒースコート



 メインストリートを真っ直ぐ行った突き当たりには町の広場がある。

普段なら、ここでは朝早くから市が開かれているのだが、ダリウスとギルバートのせいで町の人々は自宅に引きこもるはめになった。


「そろそろ観念したらどうだ」

「へっ!やなこった」

口から荒い息を吐き出すダリウス。

彼の腕や足からは血が流れていた。

致命傷はないが、体力は確実に削られている。

そんな海賊の船長に対しギルバートは無傷だ。

冷酷に微笑みながらダリウスの心臓に再び銃口を向ける。

できることなら生け捕りにしたいが、やむを得ない場合は…。


「船長ぉお!!!!!」


撃鉄に指が触れた瞬間、第三者が割り込んできた。

あらぬ方向からギルバートに向かって弾が飛んでくる。