海賊王子ヒースコート


一人戦闘を離脱するヒースコートの背中を見て、ヴィンセントの眼差しは激しくなった。

「逃がさねぇ!中尉!!パツキン野郎を追いかけろっ」

「は、はい!」

提督の豹変に驚きつつもヒースコートを追いかけ走り出すハワード。


「ギルバート様が、いらっしゃる…?ま、待って下さいヒースさん!私も!」

アイリーンも慌てて二人の後を追った。

「アイリーン!?待ちなさい!」

「お姉ちゃん!!」

兄とローズマリーが呼びかけるも、アイリーンは振り向かなかった。

アイリーンを引き止めるべく動こうとしたヴィンセントだったが…。


「おっと、テメーはオレと遊んでくれよ」


行く手を阻むは金髪の若獅子。

「あんたね!」

レイバンの刃が腕を掠め、負けじと反撃に出る。

二本の剣が弾き弾かれ、甲高く鳴った。