海賊王子ヒースコート


「アイリーン!!」

ヒースコートとヴィンセントが同時に叫ぶ。

「アイリーン!無事!?」

「はい、お兄様。私は無事です!ですから剣をおさめて下さい!」

「おさめろって…こいつらは海賊よ!?」

「わかってます!けれど、悪人ではありません!お願いします!お兄様!」

ヴィンセントの顔に困惑の色が浮かぶ。

それを見てからレイバンはヒースコートに向かって怒鳴った。

「ヒースコート!ここはオレがなんとかすっから、テメーは船長達の助太刀してこい!」

「レイバン…だが…!」

「オレはバカだから身体しか張れねぇけど、テメーなら頭使って仲間を助けられんだろ!?早くしねぇとギルバートに全員殺られんぞ!!」

最悪の結末が脳裏を過ぎり、ヒースコートは唇を噛み締めた。


「くっ……わかった!」


そして、駆け出す。


「レイバン!死ぬなよ!!」

「わかってる!オレを信じろ」