海賊王子ヒースコート


嫌な予感が当たってしまった。

「ああ!くそったれが来てんだよ!ギルバート・ロックウェルがなぁ!!」

この声が辺りに響いたと同時に、ベスとペスがレイバンに噛み付こうと突進してきた。

その場にいた誰もが「足を引き千切られる!」そう思った瞬間――。


「ジャ~マラ!!ジャッ!!」


巨大化したジャマラガラスのクチバシがツインヘッド・ハウンドの目を突いた。


「キュイ~ン!!」

「ギャンッ!ギャン!!」


目から血を流し、尻尾を丸めて後退するベスとペス。

「ジャッキー!サンキュー!」

危機一髪だったレイバンがニカッと笑う。

その時。


「お兄様!!」


アイリーンとローズマリーがタラップを下りて彼らのもとへ駆けてきた。