海賊王子ヒースコート


「提督!!船です!」

「何ですって!?」

岩場の陰に隠れるようにして一隻の海賊船が停泊している。

「見つけた…!奴らの船よ。あそこにアイリーンがいるのね!」

「提督、どうしましょう?応援を呼んだ方がよろし――って、待って下さいよ~!!」

慎重に動こうとする部下の言葉を無視して、ヴィンセントは船に向かって堂々と歩き出していた。

「提督!我々だけで乗り込むなんて危険ですよ!」

「海賊を怖がってどうすんのよ」

「怖がってるんじゃなくてですね。ボクが言いたいのは無謀だってことです!」

そうハワード中尉が進言した時だった。


――バーン!!


「っ!?」

「提督!?」

ヴィンセントの足を掠めて銃弾が飛んできた。

「チッ、奴らね!」

「だから言ったじゃないですか!場所もわかったことですし、一先ず大佐達と合流――」