海賊王子ヒースコート



 さて、ヒースコートに狙われる少し前。

提督と中尉は鼻の利くベスとペスに導かれ、町の中心からだいぶ外れた人通りのない寂しい歩道を歩いていた。

「本当にこっちであってるんでしょうね?どんどん町から離れていくじゃない」

「と言われましても…。今はベスとペスに頼るしかありませんし…」

八つ当たりをされて困り顔のハワード。

自分の上司リチャードも我が道を行く自己中タイプだが、この提督はさらに灰汁(アク)が強そうだ。

そんな失礼なことを考えつつ小さな溜息を吐き出していると、急にベスとペスが吠えた。


「ガウッガウッ!!」

「グルルッ…ガウ!!」


「あら?どうしたのかしら」

首を傾げる提督。

ハワードは二匹が吠えた先にあるものを確認して目を見開いた。