海賊王子ヒースコート


「あれは…!」

見覚えがあった。

長身の金髪はパーティーの時に見たアイリーンの兄だと気づく。

しかも彼らの足元にはセルディスタの軍用犬、ツインヘッド・ハウンドが。

「海軍か!」

憎々しげに吐き出すと、ヒースコートは素早くシュラウドを伝って甲板へ降りた。

「どうしましたか?」

危機迫る表情のヒースコートにアイリーンが不安そうに尋ねるも、彼は状況を説明せず、ただこう言った。

「アイリーン!隠れてろ!」

愛用の銃を片手に素早くタラップへ近づく。


(奴らは真っ直ぐこっちに向かってた!船に侵入させてなるものか!)


船縁に身を隠しつつ敵二人を確認する。


(威嚇して、お帰り願おう)


どんどん近づいてくるヴィンセント達。

まずは一発、ヒースコートは提督の足を狙って発射した。