海賊王子ヒースコート


海軍期待の星ギルバート・ロックウェル。

自分の王子様は彼なのだ、と言い聞かす。

無表情で冷たい印象のある彼だが、美男子の部類に入るので女性からモテる。


(あんな素敵な方と夫婦になれるのですから…もっと笑顔でいなければ)



「どうしましょう…!緊張してきました」


アイリーンは窓辺に近寄り、穏やかな波の音に耳を傾けた。


(後少しで、パーティーが始まる…)

将来の夫と対面する時間が刻一刻と迫る。

静まらない胸の動悸が波の音と一緒に耳に入ってくる。





唐突に、部屋のドアがノックされた。


(時間だわ…)


呼びに来た使用人に連れられ、彼女はパーティーの舞台である大広間へと優雅に歩いていった。