海賊王子ヒースコート


「どうする気?」

囁いて問い掛けてくるキャンディスに、ランバートはまた眼鏡を押し上げた。

「ここにいたら店に迷惑です。船長と合流できれば一番いいですが……とりあえず今は海軍に取り囲まれる前に店から出ます」

ランバートは窓からこっそり通りを確認した。

「敵は……七人。おや?ギルバート・ロックウェルがいなくなってますね」

銀髪だから目立つはずなのに、見当たらない。

おそらくギルバートはダリウス船長を追いかけて行ったのだろう。

「彼がいなければ雑魚ばかりですね。正面突破します」

「マジで!?いくら何でもそれは無謀じゃない!?」

「できますよ。要は敵の虚を衝けばいいんですから」

策士でもあるランバートはキャンディスをジッと見つめ、にこやかに微笑んだ。

「お願いしますね?キャンディス」

「は…?」