――バーンッ!!
銃声が響く。
「きゃああ!!」
マダムが悲鳴を上げた。
狙われたのはダリウスの心臓。
しかし撃ち抜かれたのは、つい数秒前までダリウスが腰かけていた椅子の背もたれだった。
「外したか」
勢いよく立ち上がって一発目を回避したダリウスに再度狙いを定めるギルバート。
「げっ!海軍かよ!変装してまで追ってくるとか…へっ!そんなに婚約者様が大事か?ああ?」
「……死ね」
再び唸る銃声。
「うわっと!!」
ギリギリで避けつつ敵に迫ろうとするも…。
「あ、僕も加勢してあげますね~」
ギルバートの背後からリチャードが登場し、明らかに形勢は不利と悟る。
ダリウスは腰の剣を抜こうとしたが、思い止まった。
(いくらなんでもマダムの店でおっぱじめんのはヤベーよ!)
不利な上に、このままでは店に迷惑がかかると判断したダリウスは近くの窓を開けて通りへ飛び出した。



