海賊王子ヒースコート


「え~!オレはこれから宿探しだぜ?こいつらと一緒に」

こいつらと言って彼は子供達を見つめた。

「アンタね。傷心の美女ほっといてガキの宿探しとか、ホンットない!!ありえない!つかえない!」

「な、なんかグサッときた…」

「もういい!!ランバートかエリオットにする~!」

再び歩き出すキャンディスの背中を見送りつつ、レイバンはヒースコートにウインクした。

「じゃ、そういうことで。オレはこいつらと宿に行くから」

「ああ。わかった。俺達は一度船に戻る」

こうしてヒースコートがアイリーンとファビウスを引き連れて歩き出そうとした時。

「ねえ…アタシ、お姉ちゃんと一緒がいい」

ローズマリーがアイリーンの服を掴んだ。

「私と?」

「うん」

「いいですよ。行きましょうか」

「ヤッタ!」

嬉しそうにアイリーンと手を繋ぐローズマリー。

アイリーンとの間に割り込まれ、ヒースコートはムッとした表情で銀髪少女を睨みつけた。

すると、視線に気づいたローズマリーが不敵に笑う。

「ふふん。お姉ちゃんとの仲、とことんジャマしてやるんだから!」

「このガキ…」

さすがギルバートの血縁。

油断はできないと悟ったヒースコートだった。