「そこの坊ちゃんにも働いてもらう。甲板掃除でどうよ!」
「はぁ!?お前、この僕に対して掃除をしろだと!?礼儀をわきま――」
反論する弟の頭をテーブルに押し付け、ヒースコートは笑顔で条件をのんだ。
「わかりました。やらせます」
「あ、兄上~!!なんだってこんな庶民に頭下げなきゃいけないんだよ~!僕らはれっきとしたおぐっ――」
丁度よく運ばれてきた酒ビンをファビウスの口に突っ込み、またしても弟を黙らせる。
ヒースコートはニッコリ微笑みながらドス黒いオーラを放った。
「ファビウス、しゃべるな。黙ってろ」
兄の命令が効いたのか、萎んだ風船のようになったファビウス。
口から酒ビンを離すと、兄の横で大人しく彼らの食事風景を見守った。



