そこまで言うと、彼は何かを思い出したようにポンと手を打った。
「ああ、そういえば政略結婚でしたっけ?海軍で力のあるミルフォード家と血縁関係になっておけば、ギルの家の商売は安泰。セルディスタの貿易商は海の道を行くから、海軍と親しくなっとけば色々と贔屓してくれますもんね」
「………」
ギルバートはリチャードの言葉を否定できなかった。
なぜなら、それは真実だったからだ。
ギルバートの父は貿易の道である海上での安全をミルフォード家に求めた。
要するに、他の貿易商の船を見捨ててでも自分達の船を海の荒くれ者である海賊から守ってほしいと持ち掛けたのだ。



