海賊王子ヒースコート


「ボリスの奴らには貸し一つだな」

ヒースコートの横でダリウスがニヤッと笑った。

軍艦三隻を二隻に減らしてやったのだ。

この貸しは大きい。


「大丈夫だった?誰も怪我してない?」

船内から医療担当のエリオットが癒し系オーラ全開で登場した。

「いねぇよ。怪我したのは俺らの天使、ブラックエンジェル号だけだ」

ダリウスが船尾の方に目をやった。

「そう。ならよかった。船の修理はベルナンクについてから?」

「ああ。応急処置は暇そうなロディにでもやらせる」


二人の会話を何気なく聞いていたヒースコートだったが、ふと思い出した。


(アイリーン!無事か!?)