海賊王子ヒースコート


この発言に短気なキャンディスは少々ムッときた。

「アンタ、それどういう意味?嫉妬が羨ましい?恋する乙女をバカにしてんの!?」

眉を吊り上げて睨みつけてくる彼女に気圧されたアイリーン。

慌てて訂正した。

「ち、違います!そうではなくて…私は“嫉妬”を経験したことがないので、純粋に羨ましいと思ったんです」


「……それって、恋をしたことがないってこと?」


「…そうかもしれません。私は親の意思で婚約者を決めるような人間ですから…」


沈む声。

そんな彼女のどこか自嘲めいた雰囲気など気にもせず、キャンディスはあっけらかんと言ってのけた。


「じゃあさ、恋してみれば?」

「え?」

「女は恋しないと腐ってく生き物よ!経験ないなら、今からするっきゃないでしょ!」