【タイトル未定】




(それに…)

私は足を止めて、
鞄の中を探った。

取り出したのはひとつの巾着。
中に入っているのは、小さなガラス細工のようなもの。


(…ほんと綺麗だなー)

元々はペンダントだったらしい、
チェーンが取れてしまい
残ったのがこのガラス細工。

真ん中の透明なガラスの部分は
少し薄汚れている。

前から擦って汚れを落とそうとするも
全く落ちなかった。

(せっかく綺麗なのに…)

ガラスの部分を朝の陽に照らしてみた。
どこかで見たことがあった。
いつかの日も、
こうして何かを透かして見た気がする。