桜ノ里高校。
学校へ行く坂に沿って桜の木が並んでいる
今の季節は、満開に咲いた桜が散り始めていた
「ねぇねぇ!
すっごく綺麗だね、桜!!」
はしゃいで私の前を歩くのは、私の親友の高音凛(タカネリン)。
童顔に天然が男子にウケてこの学校のアイドル的存在だ
おまけに、女子からの評価も高い。
それに比べて私は、
冷たくてクールな印象だ。
名前は、高尾玲(タカオレイ)。
「ねぇねぇ、早く行こう?」
首をコテンと横に倒して、上目遣い
ちくしょう、可愛い。
『急ごうか。遅刻すると、ハゲが
五月蝿いから。』
「そうだね〜」
いつもより早足で学校への坂を
歩き始めた
