『…先生!』 「…ん?どうした?」 立ち止まってこっちに目を向けてくれる先生はいつもと同じて優しい笑顔。 やっぱり、先生のその笑顔が私は好きなんだよなぁ。 そう思ってときめく心と、 だけど、その笑顔は私だけのものじゃないんだなぁ。 そう思って痛む胸を隠して、私も笑顔を浮かべた。 震える手のひらに気づかれないように私は先生の隣まで階段を降りた。