トントントン。 ゆっくりチョコレートを刻みながら、スマートフォンに開かれた画面にちらりと目をやった。 画面に映し出されたハートの形をしたチョコクッキーを見てると、少しだけどきどきした。 『…先生』 小さく呟きながらパラパラとボールにチョコレートを入れて、熱すぎないお湯で湯せんしているとゆっくりとチョコレートは溶け始めた。