「‥許さないって進学も就職もしないって、どうやって暮らしていくんだ?
ずっと工藤さんに養って貰うのか?」
「養うんじゃない守るんです
柳さん、さっきも言ったように僕の会社に浬士は入るんです
だから学校側の支援は要りません
それから懇談も必要ありません
では失礼いたします」
由は私を立たせ腰を抱き教室を出た
「良く解らないけど、あんな事、言って大丈夫?」
廊下を歩きながら私は由に尋ねた
「大丈夫だ
浬士を大学や会社に縛り付ける何て馬鹿げてる
浬士は大学や会社に入らなくても暮らしていけるんだよ
俺の傍でな?」
由は微笑んだ
私も笑み返した
「あの男に進路の事を聞かれても無視しろよ」
由はそう言った
私は頷いた