「怒ったら駄目

由がそう言ってくれて安心した
私は由から離れないから」



「浬士‥」



「由、抱き締めてよ」




由は力強く私を抱き締めた




「抱いてじゃなくて抱き締めて、なんだな」




さっきのような刺々しい喋り方では無く優しい声に変わった





「抱き締めてくれた方が暖かいから安心する」



「初めて浬士から抱き付いてきたな
嬉しいな」



「怒ってたから抱き締めたら暖かくて安心すると思って」



「あぁ安心した
浬士を確認出来て良かった」




由は私の髪を優しく撫で始めた




私は目を閉じた







あぁ、神田晶子の件、話さなきゃな‥