「仕事、あるじゃろ?」
「外でそんな言葉遣いで話すな
普通に話せよ」
「由、仕事だろ?」
「仕事とか関係ねぇよ
仕事より浬士が優先だ」
「そう」
「浬士」
由が穏やかで優しい声で私の名前を言った
「何?」
「これからは出掛ける時は絶対、俺と、だぞ?」
「ん」
「今から迎えに行くから待ってろよ」
「ん」
由は私の返事を聞いて電話を切った
私は携帯を閉じ机の上に置きステーキを食べ始めた
雷と雨は収まる気配が無い
数十分後、私の前に由が立っていた
「おい、コイツ誰だ?」
由は向かい側に座っている男を指差した
「知らない人
混んでるから合席だってよ」
「ふーん
それより帰るぞ」
「まだ食べてる」
私はステーキを指差した
そしたら由はため息をして又、呆れて私の隣に座った

