そしたらキミは



「はい、あたし、優太先輩のことが好きです。高校に行っても、バスケ頑張ってください!それじゃ……」



キミは、俺がほしくてほしくて仕方なかった言葉をくれた。


でも――


キミはそのまま身を翻して、去っていこうとした。


だから慌ててその腕をつかんだ。



「待てよ!言い逃げ?」



キミは言ったんだ。



「想いを伝えるだけで満足なんで」



だけど――



「俺は満足できねぇけど?」



首を傾げるキミに



「俺も絢華ちゃんのことが好きだよ」



この時のキミの驚いた顔。


すっげぇ可愛くて


すっげぇ愛しくて


俺はキミのことがほんとに好きなんだと、実感したんだ。