一通り学校に行く支度を整え、 あたしは部屋のある2階から、1階へと下りていった。 リビングを覗くと、いつも通りに朝食が用意されていた。 「おはよう。」 と、あいさつをしても、返事はない。 新聞を読んでいるお父さんも、家事をしているお母さんも、TVを見ている弟も、 まるでその存在なんてないかのように、あたしの声に答えてはくれない。 これも、いつも通り。